2011年春の父

さて、いよいよ春らしい天気が続くようになって来ました。
本日、金沢へ行くと車の温度計で29度という表示が。
家の近所でも20度ほどになっておりました。

これほど暖かくなってくると、農家の性か、「さすがにそろそろ畑をしんなん」って思います。

そわそわする父をいつも制止しておりましたが、今日ようやく畑を開始。
とりあえず、去年は使っていなかった土地を使うようにしました。

まずは、畝作りだな、と父を駆り出しての作業。
久しぶりに鍬を持ちました。

荒れ放題の土地なので、ほぼ平地です(笑)
それを畑の形にするのだから結構面倒です。
もちろん、僕の中には完成図があるので、大体説明をします。

作業開始してすぐに、父は勝手に違うことをします。
「そうや、ホウレンソウくらい植えなかったら駄目だ」と父。
「ん?ホウレンソウは植えないよ。植えたい?」と聞くと「いや、いらん」と父。

こちらはトマトを並列に植えようとしているので、畝にある程度の幅をもたせていた。
するとせっかく作った畝を父が崩しだす。

「真ん中を割って二つにすればいい」と父。

「いや、ここはトマトなんだけど」

「それならもっと広くしんなん。ホウレンソウかと思った」

だから、ホウレンソウは植えないのに。何時間か、これの繰り返し。

ようやくそれらしい形になった時、父は何を考えたのか畝を破壊し始めた。

「おいおい!どうした?」

「なんか、ここ低くなっているからならした」

・・・・・そら、そこは通路&排水路だからね。
低くて当然なんですけど・・・・。

父は平らになった土地を見て安心していた。

そんなこんなで、今日の作業・・・・・・・ただ、鍬を入れただけ!(涙)

なんなんだよ、この状態。
去年はきちんと畝を作ることが出来たのに。

やはり父には一年は長すぎるのか。

ちなみに、父は最期まで「ホウレンソウなら@@@@」とつぶやいていた。
何故ホウレンソウに固執するのか聞いてみたら、「ホウレンソウなら簡単だから、作るのかと思った」と返事。

なんというか、先が思いやられる。

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